看護師がキャリアアップするには、あらゆる分野に精通するジェネラリストになるか、特定分野のスペシャリストとして専門性を高めることが必要です。前者の場合、様々な傷病に対応できるため、救急救命センターなどの現場で活躍できるでしょう。後者の場合、特定の看護分野の専門家として認められるための上級資格が役に立ちます。キャリアアップに有効な上級資格には、認定看護師や専門看護師などがあります。認定看護師の看護分野は、救急看護や訪問看護をはじめ、集中ケアや緩和ケアから透析看護や糖尿病看護に至るまで21種類に及び、看護師は自分が関わった得意分野の資格を取れるのです。
認定看護師の看護分野は、9分野が統合され、新たに19分野が追加されて、31分野に増えることになりました。認定看護師になるには、得意分野の実務経験に加え、看護に関する研修と試験合格が必要です。認定看護師に比べると、専門看護師はややハードルが高いといえるでしょう。専門看護師も特定の看護分野の実務経験と研修、試験合格が必要ですが、これに加えて看護系大学院の卒業単位を修得しなければなりません。専門看護師の分野は13項目あり、老人看護や小児看護のほか、がん看護や精神看護から地域看護や在宅看護まで認定看護師とは異なる分類になっているのです。
認定看護師も専門看護師も、高度の看護ケアを施せるスキルを身につけており、専門医と現場看護師の橋渡し役となって現場でリーダー的役割を果たせるでしょう。